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闇夜の鈴の音・怪談朗読ライブ


じっとり汗ばむ土曜日の夜、

怪談朗読ライブWSが現代朗読協会・羽根木の家で行われました。

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築75年経つという、この日本家屋、

夜になるに連れて、一層その風情を増します。

小さな木戸を開けて、中に入り....

敷石を踏みながら引き戸の玄関扉を開けると、

そこはもう大正~昭和初期の別世界。


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床の間には、高く積み上げられた膳に

流れ落ちる真紅と朱の帯。

折鶴と紙風船が散らばっています。

照明が消された、広い広い畳の和室。





和室を囲んだ、グルリと長い回廊。

庭からの明かりが、半紙を通してぼおっと室内を照らしています。

時折、すーっと通り抜けていく風。



今回のプログラムは、以下の3つ。


*『卵』  夢野久作  


*『行列』 夏目漱石 「永日商品」より


*『幽霊滝の第三夜』 小泉八雲の怪談「幽霊滝」・夏目漱石「夢十夜」より


最初の作品は、現代に近いもの。

何ともいえない後味の残る、不気味な作品です。

7名の出演者の声が、こだまのように響きあい、背中につめたいものが

走りました。


二番目の作品も、不思議な作品です。

読み手の声と、作品の不思議な空気が溶け合って、

ここではない異空間へといざなっていきます。


私は最後の作品に6人の仲間と一緒に出演しました。

この作品は、小泉八雲の怪談と、夏目漱石の作品とが

入れ子のように交互に組み合わさって、一つの作品になっているのです。

二つの話、それぞれ血のにおいが濃い作品。

脚本・演出はMIZUKI先生です。


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本番の午後は早くから皆で集まり、
立ち稽古&読み合わせの最終チェック。

和室を、丁寧に皆で飾りつけ
浴衣を着て、手ぬぐいをかぶり
静かに開始を待ちます。


夜の本番。

朗読が始まると....

左右から、交互に流れる人の声に包まれていく和室。

観客は暗闇の中、7人の声によって一気に時代を駆け上っていきます。

闇にも、それとわかる赤い赤い紐を足首につけながら

一人、また一人と、3人の出演者が和室を横切っていくシーン。

チリリン, チリリン、チリ、チリン....

紐の先につけた鈴の音が、朗読の声と重なり合って

その場にいた人全員を、深い闇の世界に連れ込んでいってしまったのを

感じました。


今回の「朗読ライブ」は、私にとって二回目の出演です。

前回と比べて、一番の大きな発見は、

仲間の声を受けて、自分の表現が変わっていくのを感じたことでしょうか。

相手の表現の呼吸を感じる...そして、それを受けて自分も変わっていく...

そこから生まれていくものがとても新鮮で、面白かったのです。

朗読は、まさにライブ(生き物)。

そう思います。


今回は、少年N、Partner氏、相棒のぽんちゃんが観客として来てくれました。

それぞれ、羽根木の家での怪談時空間をたっぷりと堪能したようです。

観客&出演者、みんなで乾杯をした打ち上げパーティ☆

盛り上がること!盛り上がること!

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打ち上げパーティーが終わり、帰り道。

少年Nが唐突に言い出しました。

「あの卵、なんだったんだろう?

本当は何が入ってたんだろう?

ぼく、ずっと考えているんだよね。」


ふふん。

何だったんだろうね。

その答えは、あの羽根木のトワイライト・ゾーンにあるのかもしれないね。



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by Dorothy-Naomi | 2010-07-05 16:59 | *私の表現活動★
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