昨日は珍しく4度もあったのに、今日のNYは再びマイナスで雪混じり。 これには公園のリスくんたちもビックリ?! 日本にいた時は(東京に住んでいたので)わからなかったけれど、NYCに住んでからの発見の1つは、雪と気温は比例しない!ということ。 マイナス15度でも快晴で雪が降らない日もあれば、マイナス3度くらいで雪がガンガン降る日もあるなんて〜! さてさて、この週末は月曜日のプレジデントディという祝日と合わせて久しぶりの三連休。 本当は卒論の第二章の文献研究のための資料を読み込まなくてはならないのだけれど、、、 「久しぶりの連休だしね、ちょっと緩まないとねー」 「論文とレスリングを始める前に、ウォーミングアップは大事だもんね」 とか何とかかんとか、、、 自分に言い訳しながらお気に入りの近所のカフェへサボタージュ。 何を食べても美味しいTwo little red hens。 その名前の通り、店内には至る所にメンドリが飾られていてキュートです。 美味しいレモンタルトをいただきながら、卒論は少し頭の外へ追い出して、、、 先月から今月の授業を思い返していました。 インターンシップレクチャーというのは、実習に関係する内容の授業。 昨年の夏学期から受講していて、今回で3期目です。 プロのドラマセラピストとして、様々な場面(刑務所、病院、学校、介護施設、老人ホーム、回復支援センターなど)において、何が求められるか?どんな対応力が必要なのか?を、とことん深めていきます。 それぞれのインターンシップ先で起こったことをシェアしたり、ディスカッションしたりするのはもちろんのこと、 それを「ドラマ化」して実際に「再現」し「体感」します。 (そこはドラマセラピー学科ゆえ)自分のクライアントの役に自分がなって、相手の目線で相手の体になって動いていくという方法で再度たしかめてみるというわけ。 すると、思いもよらなかったことに気づいたり、ぐんと理解が深まったり、 セラピストとしての自分に何が必要なのか(または不必要だったのか)がわかったりします。 "アンサンブル"というテーマの回では、マリア(教授)は「セラピーはクライアントとセラピストのアンサンブル」と、まず一言。 そのあと、ポップミュージックを聴きながら全員でアンサンブル・ダンシング! マリア(教授)が振り付けをしたあと、その振り付けで全員でダンスを始めたのですが、、、 同じ振り付けでも、踊りの表現が一人一人違っているのがハッキリ出てしまうのが何ともおかしくって、おかしくって、踊りながら全員でゲラゲラ〜 「ね?アンサンブルというのは同じリズムで動いていても、実はそれぞれの個性が出ているもの。個性を否定するものではないでしょう?」 「では、もっとアンサンブルの本質に迫ってみましょう。」 今度はドラム、ギター、トランペットの音楽を10分間くらい聞いたあと、3人1組となって各々が楽器の1つになって音楽に合わせて動くようにとの指示。 私は一回目はドラムとしてアンサンブルに加わって踊り、、、 二回目はトランペットになってアンサンブルに参加したのですが、、、 あれれ? ドラムとしての自分と、トランペットとしての自分と、感じ方も動き方も全然違う!! 当たり前といえば当たり前なのだけれど、、、 同じアンサンブルを奏でていても、自分の役割によって、メロディーもリズムの刻み方も変わっていくんだなということを、つくづく実感。 セラピストとして、これをしっかりと体で知っていることは、すごく大事だなぁと、つくづく思った回でした。 こんな回もありました。 「今日は、Messを体感します。教室の真ん中に巨大なMess(めちゃくちゃな混乱)を作り上げましょう」と、マリア。 「自分の中にあるMessでもいいし、そうでなくても構いません。」 そして、1人1人集めてきた「Mess」に名前をつけて真ん中へドンドンおいていくようにとの指示。 「抜け出せない過去の思い出」 「くたくたな自分」 「孤独」 「不安」 「きのうの苛立ちと今日の怒り」 「どうしていいか分からない焦り」 「使い古された言葉を繰り返している自分」etc.etc. などなど、、、1人1人が思い思いの名前をつけたMessを投げ入れ、巨大な巨大なゴミの山を作り上げていくと、、、 「もう十分?まだ足りないものがあれば、すべて投げ入れてね。」 「では次に、このゴミの山の中に自分のスペースを見つけて座って。」 「直感で、ここだと思う場所に身をおいて、そしてしばらくそのままじっとしていて。Messを自分で、ただ感じて。」 明かりが消された室内。 私は足の折れたピアノの椅子の下で、壊れた時計とインクが切れたペンの間に座って紙ゴミの山に埋もれて目を閉じました。 どのくらい、いたのかな? 次に明かりがついたとき、マリアは古い本のページを一枚一枚破りながら全員に渡していき、、、 「このページで目に入った文字、3つか4つに丸をつけて即興で詩を作って。」 考えている時間はなく、、、その場で浮かんだ言葉と本のページで目に入った言葉を重ね合わせて詩(のようなもの?)を作って音読していくうちに気づいたのは、、、 一人一人の詩の中に、私の欠片があり、、 私の欠片の中に、みんながいて、、、 Messは、確かにゴミなのだけれど、、、 Messがあることで、分かり合えることもあって、、、 これはクライアントとのセッションにおいても、全く同じことなのではないのかな?とハッとしました。 クライアントのMessは私のMessで、だからこそ分かる、寄り添える。 Messを一方的に「ゴミ」「いやなもの」と見るのではなく、Messを同じ目線で捉えたらクライアントとの関係は変わっていくはず。。。 私たちは、自分に厳しくなりがちだけれど、、、 自分の中にあるMessを否定しなくていいんじゃないのかな? 私はそうリフレクションタイムに告げました。 さて、卒論に関係する授業の話はというと、、、 この授業は引退したロバート(教授)に変わり、新たに学部長になったニシャ(教授)が担当。 初回、なんと目の前に置かれたのは幾つかのオモチャ箱のケースでした。 そこから、目に付いたものをいくつか出して並べてみなさいとニシャ。 それを触りながら、自分が何に惹かれているのか?何を探りたいと思っているのか?を考えて配置してみなさいという指示。 出来あがったところで、1人ずつ自分の作品(?)を説明していきました。 私が選んだのは木の小さなカップみたいなものと、反り返った木の皮、プラスティックの黒いスティックとピンクの目玉の4つ。 なんで、私はこれを選んだのかなぁ? 色も形も素材も手触りも全然違うのにね、、、 「......ふ〜ん、もしかしたら、そういうこと?」 手で触っているうちに、おぼろげに分かってきました。 ようするに、私が興味を持っているのは、、、、 人種や文化や言葉や宗教や、いろんな要素が違う人々がドラマセラピーを通じて 一体どんなものが1つ1つの中に可能性としてあるのか? 一体どう関わりあっていけるのか? 一体どう近づいていけるのか? 一体どんなものが一緒に作り出せるのか? そこなんだよね。 無意識で選んだ木のカップは「セラピスト」。 セラピスト=受け皿という潜在意識がえらんだ暗喩。 そこに入って1つだけ外側に出している目は私の目でもあり、クライアントさんの目でもあり、、、 相手の本質を見つめているんだよね。 ニシャの導き方は(前学期の自己開示劇の時もそうだったけれど)、いつもとてもユニーク。 いつの間にか私たちは、ニシャの魔法によって自分の核心へとアクセスしている感じ。 う〜ん、おもしろい。 彼女は私の卒論の指導教官でもあるので、個人的にも相談にのってもらっています。 最近、一番おどろいたのは「卒論のアウトラインを全面的に改定!」と言われたこと。 もう唖然呆然!!! 用意していた文献もすべて使えなくなり、一瞬あたまが真っ白に。 最初に考えていたテーマは、 「ドラマセラピーの持つ即興性から生まれる遊び心によって、どう精神病を抱えている人々が健康に近づいていけるか?」というもの。 「このテーマをさぐるためにどんなリサーチ方法を考えているの?」 「ロバートの考案したロール・プロファイル(個人の中にある資質を役割理論を使って分類したもの)を使ったケーススタディと、参加者に対しての無記名アンケートです。」 「うーん、何を探りたいの?何で査定するの?」 「ドラマセラピーに参加した精神病を持った方々が、どう自分の中に新たな役柄を受け入れて、どう自分自身を変えていくのかという過程を探りたくて。」 「では、アンケートはやめにして、ロール・プロファイルに特化したものにすべきです。」 「アンケートで量的な数値で妥当性を得なくてもいいということですか?」 「そう。ナオミはロール・プロファイルと人格のプログレスという部分に焦点を絞って。ロールにフォーカスするの。そして1人のケースをじっくりと取り上げる形式ね。それがいいわ。」 「。。。。。。」 「ふふふ....私の修士論文もロール・プロファイルを使ったものだったのよ。はい、この本を貸してあげます。じっくり読んでごらんなさい。」 は? なんですと(??) ひゃ〜 深すぎない??? でもでも、、、 冷静に自分の中を探っていくと、たしかに本当はもっと個人の人格の変遷といった深いところをリサーチしたい自分がいたのも確か、、、 う〜ん ニシャのマジックにかかり、またもや深海へとどっぷ〜ん。 さてさて、気がつけば時計は夜の12時をまわったところ。 これから、文献リストをチェックしなおして寝ようかな。 (写真は文献リストの氷山のほんの一角です) 明日&明後日は再び研究課題のリサーチ。 日が差したかと思えば、雪が降り、、、 2月のお天気は移り気だけど、それでも春には少しずつ近づいていってるはずだよね。 明日には雪もやんでいますように。
by Dorothy-Naomi
| 2018-02-18 14:27
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